「サルでもわかる○○」といった表題をお見受けすることがしばしばあります。
誰にでも理解できますよ、分かりやすいですよ、という事のメタファーなのでしょう。おもしろい。最初に付けた人すごい。
しかし実際サルが文章を理解し、内容を把握するようにするには並大抵の努力では達成出来ないと思います。漬物石みたいな分厚い本が2〜3冊出来るでしょう。ハリーポッターにでてくるみたいなヤツ。
その中には「恐怖で理性を制圧する為、電流を流し教育する」とかいう項目があるはず。怖い。かわいそう。
そんな本に「サルでもわかる〜」みたいなインスタントでライトな表題をつけてはいけない。もっとこう「類人猿に関する教育方法とその修得に関するなんちゃら」みたいな重苦しいヤツがベター。
でもサルってそんなに頭悪くないと思うのです。
ゴリラのココちゃんは手話で人間とコミュニケーションがとれます。
対して僕は手話なんて出来ない。
僕はゴリラ以下ですか。
いやちがう!!僕だってゴリラに勝っているところはあるはずだ!!
息子がもうすぐ2歳になろうとしている今日この頃。
傍若無人に跋扈する様に翻弄されつつも、無垢な笑顔に癒され、天使のようなその声に思わず頬も緩むばかり。
多少のわがままはしょうがないよね、まだ1歳だもの。
なんつって騙されてはいけない。
アイツはもう既にいろいろわかっている。わかってやっているからタチが悪い。
怒られている現実に対し逃げ出す術。
自分の意志を通す為に大人を動かす術。
そしてこの世界の仕組みを理解し自分が許される存在だと、知っている。
そんなウチの息子はチンパンジーに勝てるのでしょうか?
チンパンジーの知能は大体3~4歳くらいの人間の子どもと同じと言われています。
チンパンは数字の大小とかわかるらしい。すごい!
これは単に1~10までの記号の配列を覚えているだけなのでしょう。
しかし2歳になる息子は数字なんてわからない。まだ「絵」ぐらいにしか思っていない。
はい、チンパンジーに軍配が上がります。
しかしウチの息子だって負けていません。
食べられるモノとそうでないものモノ。新幹線と電車と汽車。救急車と消防車。
区別がしっかりできます。違いのわかる男です。
対してチンパンはどんぐりを食べます。
いやwwwwどんぐりwww食えねぇべwwwwかたいwwww
あと棒で巣穴をほじくりかえし蟻も食べます。
いやいやwww蟻ってwwww食えねえって!wwすっぱいからwwww
しかも新幹線と電車の違いなんてわからない。汽車なんて石炭を食らう鉄の馬。
救急車に消防車、なんてチンパンにとってはただの走る鋼鉄の箱。
文明開化の鐘の音はわが息子の為に鳴りましたね。この勝負は息子の勝利です。
ちなみに頭脳年齢に於いて階級の差があることを加味しておいて下さい。ライト級とヘビー級くらいチガウ。
そうだ、チンパンジーの握力は200キロあるようですね。木の上で生活を送る為に必要な筋力なんでしょう。しかしそんな数の大きさはこの勝負に関係ありません。ぶら下がれるか、が問題です。
ウチの子だってぶら下がりは得意です。スーパーでは買い物カートに乗らず、カートの持ち手にぶら下がって移動します。握力はきっと500グラムくらい。でもスーパーで暇を潰す為に必要十分な筋力でしょう。
ってかいつの間に出来るようになったのそんなあぶないこと!!
ぶら下がりに関してはどちらも出来る事ですね。
よってこの勝負はドローです。
チンパンジーは結構危険な動物です。
何年か前にヒトを襲ったとかニュースがありましたよね。志村動物園のパンくんもそうだった。所詮は獣。
ウチの子は親バカかと思われますが、優しいです。ヤサシイコナンデス!
「はい、どーじょ」が出来ます。
この間もイオンで買い物中ゲームコーナーで新幹線の乗り物に夢中だったのですが、他のお子さんが来た時「はい、どーじょ」で譲る事が出来ました!!!ほめて!!
他にもあるんですよ!!ご飯を食べている時、大好きなミートボールをパパに「はいどーじょ」で食べさせてくれたのです!!ああ!!もっとほめてあげて!!あとは階段に座った時、隅に寄って広がった空白にポンと手を置き「パパどーじょ」!!そう!わざわざ座る場所を作ってくれたんです!!!最高にかわいいでしょ!!!すごい!!!
理性面、いや優しさの点で息子の勝利です。彼の優しさを争いごとに使いたくはなかったですけど、仕方ないです。明らかにチンパンジーより優れているんですから。
これでウチの子は2勝1敗1引き分けですね。
こうして頭脳レベルの階級差がありつつも人類はチンパンジーに勝利することが出来ました。ウチの子が人類を救ったのです。
ずいぶんとくだらない話を書いてしまった。
音楽の話が書きたいのに。いつのまにかサルの話が多くなっていく。
次は「ボノボに於ける民族紛争の解決策」を書きたい。またサルの話。
枕にもってきた話をぶり返すようでアレなのですが、次にサルでもわかるシリーズをだすのであれば「サルでもわかる手話」を出版して欲しい。
もちろん講師はゴリラのココちゃん。説得力がハンパない。