まだロックが好き

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おめおめと生きている日記

酒を飲まないことによる人体の影響

 もうずいぶん酒を飲んでいない。つっても一ヶ月。よんどころのない理由によっておれは酒を停止している。だがここにきて、その禁酒による人体の影響がありありと浮かび上がってきたがため、今回日記に綴っちゃおうとおもった次第である。

 

 その影響はふたつある。まずひとつ。思考力の低下である。

 

 なにを愚かしいことをほざいているのか、と言われそうであるが、酒を飲まぬとずいぶんと考える力というものが低下する。

 

 いやwww きみwww そもそもそんなに考えてないでしょwww と言われれば、そっかー。そうだなぁー。おれ、あんまかんがえてなかったわぁー。芦田愛菜だよ? なんで自己紹介に疑問文なの? まぁそんなかんじの稚気の充溢したファルセットで申しあげたい気持ちにもなる。でもほんとうなんだもん。

 

 というのも。酒を飲むと譫妄状態に陥る。そして脳細胞を圧縮し破壊せしめる。でもですね? 逆にいえばですよ? そんな状態でおれはいろいろ考えるわけですよ。これからの人生こととか、「いちご狩り」ってほんとは「いちご刈り」じゃね? とか。

 

 酩酊状態で思案投げ首するんですよ。ゴミ箱って言うけど、うちのゴミ箱は箱型じゃねぇな。丸型だからゴミ丸だな。とか。脳漿をしぼるんですよ。埃ってぜってぇワープしてるわ、とか。微醺を帯びて考えてるんですよ。

 

 つまり、それは筋トレで言えば「負荷がかかった状態」といえるわけですな。思考回路に酒毒がまわった状態で勘案する。さすれば、これが常態にもどったさい、いわば「重いのをおろした孫悟空」みたいなことになるのである。

 

 つまり、負荷のかからない脳はだるだるに弛緩しきっており思考能力が低下。ゆえに、さいきんおれは日記を書くことができなかった。まぁそんな考えて書いてないのだけれど。それでも一応考えてるんですよ。ちいさな脳みそにぴしゃっと鞭を振って。なんだか、さいきんの日記、元気ないでしょ? もう、たぶんちょっと死んでる。

 

 二つ目。ひとは気晴らししないとヤバイ。と故パスカルは言う。おれにとって飲酒とは、娯楽ではなく純然たる気晴らしである。ゆえに、「飲まなくても生きていける」というような人間の傲慢さを持ち合わせていないのである。

 

 過日。電車で若い男女が「今日お酒飲もっかなー」などをたわけたことをぬかしていた。だまれ小僧! てなものであるが、「じゃあ、おつまみ買ってく?」「じゃがりこほしいなー」「お酒のんで映画みよーよ」って、あぁ! なんたる不純な飲酒であろうか! 君達にとって酒とは、そんな遊びの感覚でいただくものなのか! どれだけの叡智が酒に込められているとおもっていやがるのか! 恥を知れ! 恥を! みたいなかんじになるんすよー。

 

 気晴らしのできていないおれは憂さを蓄積させ、常になまなましい怒りに充ちている。おれの怒りはこのままだと世界を滅ぼしかねない。今日も世界のどこかで、だれかが世界の転覆を陰謀している。そんな飢渇。

タンタルス

タンタルス