個人的に冬に聴きたいアルバム、というのがある。
その中のひとつが、表題のヤツ。
くるり、というバンドのTHE WORLD IS MINEだ。
これはいずれ書こうと思っていたのだが、くるりというバンドで日本の四季に聴きたい音楽はまわってしまう。
例えば、「さよならストレンジャー」は春に聴きたいし、最近はじめて聴いた「言葉にならない、笑顔をみせてくれよ」というアルバムは個人的に夏がいいかな、と思っている。「図鑑」も夏かな。夏の終わりから秋にかけては「TEAM ROCK」、これでしょう。
で、冬。
個人的に冬はくるりが聴きたくなる。乾いた空気にくるりがどんぴしゃ。
しかもその冬にマッチングするアルバムが、個人的くるりの最高峰アルバム「アンテナ」と「THE WORLD IS MINE」だ。
そいで今日は雪が降っていたので「おっ、これは冬だな」と思ってTHE WORLD IS MINEを聴いていたのさ、って前置きです。長いですよね。
THE WORLD IS MINE。
たしか、くるり4枚目のアルバム。
チームロックという3枚目でデジタルっぽくなってきて、この4枚目で完全傾倒。そのあとアンテナでバンド復活!みたいな流れだったと思う。このころのくるりはマジですごかった。(今でも好きだよハート)
4曲目に「WORLD'S END SUPERNOVA」という曲があるんだけど、これがマジで名曲。岸田繁も、したり顔だと思う。
何がすごいかっていうと、興味ない方もいらっしゃると思うので、ココに見づらく羅列してみます。改行とかなしにしてみます。興味ない方は飛ばしてください。で、なにがスゴイって本当にもうスゴイんです。まずメロディ。くっそ良い。気だるい。でもしっかりしている。Cメロみたいなんは存在してますけど大体ヴァースとコーラスのみ。え?ヴァースとコーラスが意味わかんないって?まぁヴァースはAメロ。コーラスはサビ。日本風に言えばそんな感じ。で、この曲、ハウス。この曲!ハウスッ!←犬に言っているみたいですね、あー滑稽。ハウスって家って意味じゃないっすよ。ハウスミュージックって意味。厳密には私もハウスミュージックがなんなのかわかんないっすけどね。まぁみんながこの曲はハウスだ、エレクトロニカだ、なんていうんだからそうなんでしょ。ロックバンドがハウスミュージック。この自由感。海賊王かよ、ってくらいの自由。素晴らしい。ロックのいいとこはなんでもロックでカテゴライズできること。ロックバンドがハウスぅ?いいんじゃなぁい?ソニーのブラビア。なんて矢沢栄吉でてきそうな感じですわ。でね、この曲打ち込みでデジタル。踊りやすい、はずなのに個人的にはそんなハデハデに踊れない。こう、小さくまとまってしまう。BPMがおそらく120~130くらいで歩くスピードくらいのテンポなんですけど、これって実はとってもノリやすいテンポなんですね。たしかにノれる。ロックなんてとりあえずノれりゃイイ、みたいな感じで心はビートで弾むのに、どこか暗い。無表情。デジタルでエレクトロニカってそんな冷たい感触なんですけど、そういうこっちゃない感じ。なんというかこれは歌詞が関係しているのかな?それとも岸田の歌い方かな?って思うくらいに内省的。みんなでノってくはずのハウスミュージックなのにひとりで家で作成してひとりで楽しんでる、自己完結的といえばいいんでしょうかね。まぁそんな矛盾、二律背反感がまたこの曲の精度を上げているんでしょうな。歌詞といえばこのすごくルーズな歌詞がいいんですよ。ドゥルスタンタンスパンパン僕ビートマシンなんて歌詞、もうわけわかんねぇっすよ。でもね、こう曲のなかに組み込まれると語感のよさや発語感がたいそう気持ちいいのですね。ことばも音楽にしてしまう、歌詞も楽器だ的な。いや、かっこよすぎる。私がもしこの曲を作れたとしたらもうそれだけで死んでしまってもいい、と思えるほど。いや、ほんとこの曲イイ曲です。神曲。ダンテ。
どうです?見にくいですか?飛ばしました?
早口で言ってるみたくないですか?
で、本題ですね。
「2階から、水筒がふってきた」
なんかどっかのパンチのある小説の出だしみたいですね。
でも2階から水筒はありえるから、パンチもクソもないっすね。
今日は朝、電車で座れたんですよ!!!
快挙!!!やった!!まじ一日ハッピー!!!
と思ってくるり聴いていたんですよ。ノリノリですよね、もう。
そいで私の座る目の前に吊革をつかむ方がいらっしゃったんです。
その方は、荷物を電車の網棚(いまは網じゃないのでなんて形容したらいいの?ただの棚?)に置いたんですね。
そいで、そこで荷物の中をガサゴソしてたら僕に水筒がふってきた、ってだけの今日の思い出です。
左手の甲に当たりました。
痛かったです。
- アーティスト: くるり,岸田繁,佐藤征史,大村達身
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2002/03/20
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