なんとも物々しいタイトルであるが、これは機動戦士ガンダムSEEDというロボアニメに出てくる架空の事件である。
私はずっとこれを「チノ・バレンタイン」だと思っていた。音声から文字は読み取れないからである。また独特のネーミングセンスを持つガンダムシリーズであるので、今回はそういう感じで来たか、と勝手に思い込んでいたのですね。
しかし、そのような思い込みに至ったのにも、それなりに理由がある。それを自分の中で整理するつもりで日記に書こうとおもう。なんと今日はバレンタインズ・デーなので。と言いながら昨日になってしまったけど。
とにもかくにも、チノパンという存在が悪である。あのズボンのヤツ。チノパンの「パン」の部分はパンツのパンであると推察されるので、じゃあ「チノ」という言葉はひとつの確立した接頭語ではないのか?と予見してしまう。チノへの誤解。
まぁ「チノ」の意味はとりあえず置いておこう。とにかくチノパンがあるせいで「ちのばれんたいん」という響きは「チノ・バレンタイン」と区切られる結果をもたらしてしまった。チノパンの悪害。これがいわゆる、チノ・バレンタインの悲劇その①であるとしよう。
チノ・バレンタインの悲劇その②は、マイブラッディーバレンタインである。直訳で「血のバレンタイン」。なにを隠そうアイルランドのバンドである。
このマイブラ。超有名。セカンドアルバム「ラブレス」はシューゲイザーの金字塔的アルバム。シューゲイザーというジャンルを確立してしまっただけでなく、のちの大衆音楽、いわばロックやポップス、エレクトロニカにまで影響を与えちゃった人たちである。
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シューゲイザー。靴を見つめる人って意味だが。なんだそのジャンル名、どうかと思う。なんつってスーパーカーはシューゲイザー感全開の「スリーアウトチェンジ」が、やっぱり好きなんです。このスーパーカーって日本のバンドもマイブラがいなかったら出てこなかったんじゃないか?んで、もしスーパーカーが出てこなかったら今の日本のバンドは半分くらいいないんじゃないか?って感じですね。ほほほ、語ってしまう。
「ラブレス」のすごさについて。
だってギターが象。ギターを弾いているのは象ではなく、ケビンシールズという人間だが。そのギターの音色が象。象の鳴き声。パオーンてな感じ。なぜこれをやろうと思ったのか、とっても不思議におもってます。
ギターもシンセサイザーもなんだか音階になりきらないところでフレーズを入れ込んでくる。音階という概念こそがすでに西欧クラシック音楽(このクラシックとかいう名前もすごい。権威を大事に抱えてる感じ)の知的支配を受けてしまってますが。
そういうのをポップにぶっこわしてる。そうなの「ラブレス」はポップ。ポップなのにうるさい。うるさいくせに隠しきれない知性、まぎれもない本物感、みたいなんが溢れ出てしまっている。なんなんだこれは!名盤や!ってこれも語ってしまう。うはは。
そういった具合であるので、「血のバレンタイン」ってフレーズは既にイメージのついてしまった言葉であるし、なによりこれ実はホラー映画のタイトルだったり、ギャングの抗争の名前だったりする。
2番出し汁かよ、ってなってしまうので「チノ・バレンタイン」。そうなってしまったんだな。
このふたつの悲劇が相見えて「チノ・バレンタイン」は生み出されたのであった。
じゃあそもそも、その「チノ」ってなに?ってなるじゃん。なんだろうとグーグルで検索したらば、どうやらチノは使われる生地の名前で、その語源は「中国の」という意味らしい。
つまり「チノ・バレンタイン」は中国のバレンタイン。言っちゃあ悪いが、爆発しそう。まさに血のバレンタインですね。