わが家の2歳男性が最高権力をもってる。こんなことをいうのは身勝手だとおもうが、拙宅の所有権は私の名義になっている。マイランド。私の土地である。しかしそこで誰が最高権力をもっているか、というと息子の2歳男性なのである。
つまりどういうこと?って言うとこういうことである。私は帝として擁立されている。だが摂政関白は息子ということである。これ逆じゃね?と思うだろう。まぁよくわかっていないのでつっこまないでほしい。
しかし我が家の針路はすべて息子が舵を取っている。すべて息子しだい。
なぜならば2歳児のイヤイヤ期と呼ばれるロックンロール精神が究極に達しているからである。しょうじきに申し上げる。非常にまいっている。
先前。以下の記事を投稿した。
2歳児のイヤイヤ期に対応する秘技を開発した。 - まだロックが好き
しかしこの時分よりこのイヤイヤの速度は増している。この手法が無効なときが多々ある。というか上記記事の内容はもはや遊戯と化している。そいでどうしようもないとき2歳児はさいきん癇癪をおこすようになってきた。 発狂、絶叫、乱暴、乱心、暴虐、狂乱、慟哭、号泣。そんな感じです。
そんなときどうするか。息子に言ってしまう。「こわいおじさん来るよ」と。「言うこと聞かないと、こわいおじさん迎えにくるよ」と言ってしまうのである。脅しである。
人間の動機付けに恐怖というのは効果がある。事実、そう恐喝すると息子はそこそこ言うことを聞いてくれる。それでも聞かない場合はこわいおじさんをスマホで呼ぶ。まじでよぶ。これは脅しではない。
こわいおじさんとは「笑ゥせぇるすまん」の喪黒 福造である。ユーチューブやフールーなどでその映像を受像し視聴させる。いっぱつである。いっぱつで「こわい。こわい。」と泣き喚き言うことを聞いてくれる。
そのさい「だいじょうぶ。パパが守ってあげるから!」なんて白々しくも言うのである。「だからお風呂はいっちゃおう」なんて具合である。そして「愚かしいな」と夜な夜なその行為を省みてじぶんが嫌になるのである。
トラウマにならないようにと思っている。だからさいきんはそれを辞めた。辞めたと言うか控えた。いざという時にしかつかわないようにした。使わざるを得ない状況ってある。ではふだんの代替案はどうしたか。
キャンディを与えている。不二家だのみである。ぺこちゃんのポップキャンディを与えて機嫌をとるのである。報酬である。「お着替えできたらキャンディあげるよ」という。
だいたい愚図って報酬は前払いになることが多いが、それでも言うことを聞いてくれる。前述の「笑ゥせぇるすまん」と不二家なので「不二」しばりかよ、なんてな具合におもうかもしれないが、これは偶然です。
恐怖で制圧するよりもすこし気持ちはラクになった。妻は「虫歯、肥満、依存」を恐れている。しかし私はしょうがないかな、と思っている。妻と息子がけんかしているのをよく見る。2歳児はぜんぜん言うことを聞かないのである。そんなときポップキャンディひとつで泰平となるならば良いのではないか。まぁまぁ落ち着いて、と言いながら息子の口をポップキャンディでふさぎ、妻の口はキスでふさぐ。
近所の2歳女児は癇癪をおこさないようだ。というか保育園でもほかの子ども達よりうちの息子は感情の起伏がはげしい。妻は悩んでいる。私もけっこう鬱積することが多い。しかし周りの子育てお姉さんたちからお話しを聞くと、3歳あたりになったら急におとなしくなる、とのことだった。だからいまは耐え忍ぶしかない。期を待つのだ。いつか権力を取り戻せるそのときまで。