解せないことが多々あり憤慨の極致である。どうなっているんだこの世の中は。森友問題はなんなんだ、誰が虚言を呈しているのか。姫路こども園、私が保護者であれば園長に拳骨を贈呈している。てるみくらぶ、なめているのか。ほんとしょうもない。って、それと同列にスリッポンの流行がある。
スリッポンとはVansというメーカーが販売している履き物である。結紐の存在しない流線形のシンプルなデザインである。しかしださい。ださいという形容詞には主観がはいるかと思われるが、これは私個人の意見だけでなく私の配偶者もスリッポンはださいださいと言い続けている。
そんな彼女がスリッポンをさいきん下足として使用している。さいきんってか2、3年前から。なぜださいと言いつつ着用するのか。流行っているからである。しかしバンズのものでない。紛い物である。模倣品であり、贋作である。流行っちゃっているので類似品が横溢しているのである。
そして私はこのスリッポンを10年以上前から下足として使い続けている。たぶん6足目くらい。
私服の制服化というのがちいさなブームらしい。私はこれを20歳くらいからやっている。というのも、エレファントカシマシなる楽団の専属歌手宮本浩次が「服装のコーディネートをいちいち考える暇があるなら、その時間を音楽のことを考える時間にあてたい」という言及にいたく感銘を受けたからである。
ということも相まってずっとスリッポンを履き続けている。もうずっと履き続けているのでアマゾンなどのネット通販で購入することが私の手元にとどく主な流通経路である。
しかしどうしたことか。売り切れ続出。黒のスリッポン27センチメートルがぜんぜん販売されていない。模倣品は数多あるのだが、私はバンズのものじゃなきゃいやだ!シールがほしい!!
かくなるスリッポンラブな私でも、かつてスリッポンはサブ下足として使用していた。あまりにみんなにださいと言及されるからである。メインはコンバースやスタンスミス、いちばんのお気に入りはワンスターであった。なつかしくてセンチメンタル。しかしずっと私の足元を見守っていてくれたのはスリッポンであった。
そんなスリッポンが私の下足の旗手として躍り出た。ださいって言われてもいいや、と思ったからである。ってもあるし、やはりその履きやすさは絶品である。
とくに子が出来てからは重宝している。いちいち紐を結ぶ手間もなく、紐がなければ紐がほどける心配もない。さらには子を抱擁した状態において、玄関の小上がりからつま先を忍ばすだけですらりと履けるその機能性は秀逸たるものである。子育てにスリッポンはおすすめです。
機能美という言葉、そしてその存在が大好きである。芸術は無意味無価値から排出される、ということにも大いにうなずけるのだが、やはり機能美、つまり無駄のない洗練されたフォルムというのが私はもっとも美的に思えてならない。だから私はスリッポンがすげぇかっこよく見える。
そんな機能がもてはやされたのか。よくわかんないんですけど数年前からスリッポン流行ってませんか?
いや、うれしい反面怪訝にかんじることもあって。ってそれは私がこのスリッポンの機能を愛しているのでなく、横溢するファションスリッポニストと同等にラベリングされるのが非常にくちおしい、ってことです。私はスリッポンをいままでいちども裏切ってない。私はファッションなんかでスリッポンを召していない。
私はほんとうのスリッポニストなのに。
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今週のお題「お気に入りのスニーカー」