まだロックが好き

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おめおめと生きている日記

キーマカレーのキーマの部分

カレーという料理がある。

端的に言えば野菜のスパイス煮込みなのだけれど、その固定冠詞にチキンやポーク、ビーフなどがある。これは要するに中に入れる畜肉に主眼を置き、カレー自体を修飾するという行為なのだけれど、キーマカレーと聞いて愕然とした。

そんな珍獣存じ上げない。

 

世の中にはまだ見たことのない動物がたくさんいる。

だけれどもその想像を絶する体験というのは象や麒麟、ハシビロコウなどで打ち止めになってしまっていて、だいたいの生物は四足獣、ウマ科かネコ科かその亜目で分類できるので想像を越えてこない。正直オカピじゃそんなに感動しない。

 

だからだいたいの動物はその雰囲気で想像できる。ゆえに私はこの30年で培った情報と推測力でキーマという未確認の獣を想像してみた。キーマはおそらくネコ科の動物である。

 

キーマ、というとなんだか鳥っぽい響きが想像させられる。だから鳥だな、と安易に決め付ける方もおられると思うけれども、言わせていただきたい。浅いな。

 

考えが浅はかすぎる。たぶんキーマの「キー」の部分に釣られて「キー」と鳴く動物、それは鳥だ!たぶん雉!なんつって思うだろう。しかし待ってください。キーマが鳥ならばキーマカレーというのはチキンカレーにカテゴライズされるべきでしょう。

 

もしも鳥の種類別にカレーを分類するとしたら軍鶏カレー、ウコッケイカレー、ハトカレーなんて塩梅に仕分けせねばならない。そしたらカレーの種類が飽和しすぎてしまう。

 

また昨今では製作者の名前をラベルに記載するという自己主張の烈しい運動が野菜界隈で広がっている。佐藤一平太さんの作ったピーマン、鬼瓦厳龍丸さんの作った唐辛子みたいな。

だからこの方式でいくと「井上虎狩丸さんの育成したチャボカレー」といったネーミングになり、そんなものばかりだと名前が長くてメニューに乗り切らない。

 

だいたい「キー」と鳴くからキーマなんて平明なネーミングを偉い学者がつけると思いますか。鳴声を名前にしちゃうんだったら犬はワンコ、猫はニャンコ、鶏はコケコ、ペンギンはペンコという名前になってしまいますよ。

だからそんなこんなでキーマが鳥という推測は愚にもつかないのである。

 

では、どうして私がキーマがネコ科だと思うか、というと、これには海よりも谷よりも、この空の青よりも深いわけがあって、それはピューマというネコ科の動物がいるという事実なのである。

 

ピューマとキーマって似てませんか。名前が。

あとプーマというスポーツ用品店もその屋号の篆刻印にチーターかなんかをあしらっているので、プーマとキーマも似ているし、これはかなり真理に近いんじゃないかな、と思っています。なんつってなにを戯言。すでにキーマカレーも膾炙していますよね。

 

と言いながら本日、朝飯でレトルトのキーマカレーを食べました。

木っ端微塵にされた肉だったので、その全貌はわかりませんでした。

キーマってどんな動物でしょうね。

明治 銀座キーマカリー 150g×5箱

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