普段はハードコンタクトレンズを装備している。
身につけているもののなかで結婚指輪の次に高額な特注品である。
できれば眼鏡にしたいのだが左目がそれを赦さない。
円錐角膜という奇病を有している。
円錐角膜とは
詳しくは私が語るよりもウィキペディアなんかを見たほうが平明だと思う。
でもそれじゃあ味気ないじゃない。
だから語る。
人は視点を角膜というレンズを調整してフォーカスを絞る。
その角膜は球面であることが本然である。
その球面が錘状になってしまうのが円錐角膜である。
拙い絵であるがウィンドウズのペイントで作成した。
球面ならば遠近を調整して焦点を目的に合わせることが出来る。
しかし錘状のレンズを調整しても目的に焦点が合うことはない。
ゆえにすべてのものが溶解してぼやぼやになるのである。
ハードコンタクトという発明
だからハードコンタクトレンズを装着している。
もともとハードコンタクトレンズは円錐角膜を矯正するために発明されている。
錘状になった角膜を物理的に押さえつけ、無知やり球状に戻するのである。
円錐角膜になる原因
遺伝的なことが多い。とウィキペディアに記載されていた。
ただ私の知りうるかぎりの親類に円錐角膜はいない。
ではなぜ私は円錐角膜になったのか。呪いか。
きっとそうではない。
ウィキペディアにも書かれていたがあらためて記載する。
アトピー症候群と関連する
ということらしい。ぎょっとした。
私もかつてアトピー症候群だったからだ。
3歳までアトピー、その後小児ぜんそく
アトピーというアレルギーを有していた。3歳頃までという談をきいている。
アトピーが治まったころ、今度は喘息を発病した。
アトピーからぜんそくというコンボはよく耳にするものだと思われる。
どちらもアレルギーから来るものではないか、と言われているが研究者ではないのでわからない。けれども私は天性のアレルギー体質だったらしくこの2段コンボは難なく決めた。
アトピー、ぜんそく持ちは目を擦るな
アトピー、喘息持ちだからといって確実に円錐角膜になるわけではない。
ただ、なりやすいと思われる。なぜなら私がそうだからだ。
さらに目を擦る行為で円錐角膜の進行を促進させてしまうらしい。
私にはとても思い当たる節がある。
私は超弩近眼であり、疲労やストレスが目に溜まりやすい。
よって高校の時分、よく目をこしこし擦っていたのである。
だからアトピー、喘息ユーザーは目を擦るのを控えたほうがよいのではないだろうか。
ちなみに高校の時分というのもポイントで、円錐角膜は思春期に起こりやすいという。
私どうやら円錐角膜のロイヤルストレートフラッシュを決めていたようだ。
円錐角膜の弊害
目が悪いだけでしょ、てな感じかもしれない。
そんなことない。これが結構辛苦である。
私の左目は0.6以上視力があがらない。これは年々落ちてきている。
どうやら左目の角膜を動かす筋肉が機能せず、コンタクトを入れても視力があがらなくなってしまう、とのことだった。
だから「極力コンタクトを入れて生活なさい」と眼科医に進言された。
しかしハードコンタクトというものも、めちゃめんどい。
「これは治療なのだよ」とお医者は言うけれど、ならハードコンタクトの購入に保険を適用させてくれ!とおもう。けっこう高い。
ハードコンタクトを10年使用している私の愚痴 - まだロックが好き
よって宅内では眼鏡を装着している。
だが左目のピントはいつもぼやけている。
だから両目を開けているほうが世界を注視できない、という奇矯な状況に陥る。
ゆえに基本的に眼鏡の場合は左目を瞑っている。
そんな独眼流でゴミを捨てにいった場合や、ちょっとコンビニまで、なんて時に人と会う。
そうすると「こいつなんでウインクしてんの」みたいな感じになる。
変人だと思われ、とても慙愧に耐えない。あと右目がすごく疲れます。
ちなみに円錐角膜の私は眼鏡で自動車を運転し、左のドアミラーを吹き飛ばしたことがあります。だから「目が痛くてコンタクトが入れられない」なんて言えないのです。
私が言いたいこと
アトピーや喘息は先天的なものであり、いわば憎むべき天命のようなものである。
とくにぜんそくの夜はつらい。
「なんで俺はなんにも悪いことしていないのにこんな目にあわなきゃならんのだ」
と神をうらむ。なんちゅうカルマだ、と思う。
円錐角膜もその一端であるが、目を擦らないだけで多少であるが進行を食い止められるようだ。
身近な人間に、アトピーを経て喘息になり、そして思春期を迎える人物がいたら「目を擦るな!」と教えてあげて欲しい。
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