ナーダブラフマーてのはインド語で「世界は音」って意味なんですね。「この世界、宇宙を形成しているものは音だ。」ってわけわからん発想なんですよ。しかし、それがヒンドゥー教では知れわたっている観念なんだけれども、なんとも傲慢なご意見ではないか。ジャズやってるやつが言いそう。
しかし一理あるな、とも思ってしまうのですね。ってのも我が血族の2歳男性のくちびるからほとばしるメロディの多さゆえですかね。あいつ、とにかくいっつも歌ってる。ダパンプのISSAかよ。
基本的に好きな歌を歌っている。再生回数から察するに「はたらくくるま」が彼のキラーチューンらしい。あとはやっぱり「ブンバボン」とか「トミカの歌」とか。さいきんはブリッピーとかいうアメリカの動画の歌とか。
邸宅でちょっと鼻歌なんかを刻んでいると「なんのうたー?」と尋問してくる2歳児。もっとほかに生きていれば疑問があるはずでしょう2歳児。これから人工知能にとってかわる仕事とか、そういうのをもっと疑問に思えよ2歳児。しかし、あいかわらず歌ばかりにご乱心。
こどもはことばをリズムで覚える。だから「アンパンマン」や「新幹線」、「タンタン麺」なんて語感がリズミカルなものが覚えやすい。つまり言いやすいから覚えやすい。我が家の2歳児が最初に言ったのはママとかパパじゃなく、アンパンマンでしたから。これは一生根に持つ気がしている。憎きアンパンマン、私の心はバイキンマン。
音楽の三要素ってもんがあって、それがリズム、メロディ、ハーモニーってものなんだけれども「太初にリズムありき」なんて言ったのはハンス・フォン・ビューロー*1なわけで、その真意は、やはり音楽っちゅうのは、まず音頭が大事だってことですね。
しかしこれ「太初にリズムありき」ってのは音楽だけじゃなく、言語にも言えるのではないか?と思ったんですね。それはやはり上記のごとき、子どもが最初に覚えることばがリズミカルなものであるってことからなんです。
だから、リズムの次にメロディに重きをおき、歌ばっかり歌うのは人間の成長として必然なのでは?なんて思ったんですよ!俺はびっくりしているんです!!ナーダブラフマー!!世界は音、ひいては音楽って合ってんじゃね!?つって!!!つまり、かなり取り乱しているのでちょっと乱文失礼仕りたいのですが!!!
2歳5ヶ月のこの歌ばかり歌う時期を私は「メロディ期」と呼称したい。
メロディってのは感情的なんですよ。リズムよりも、ハーモニーよりも、とっても感情が込めやすいのです。だからこのメロディに付随する感情の爆発、つまりイヤイヤ期は必然なんですよ、ってだいぶ当て付けを申し込んできましたが。
1歳くらいで自分のリズムをもち、リズムのことばを覚え、2歳からはメロディ的な感情を抱く。と同時にもちろん音楽的メロディを意識し始める。そいで、いつかはわからないですけどハーモニーをあわせたとき、彼の世界ができあがるんじゃねぇかな。と、けっこうなポエムですが。いつもはもっとちゃんとしてるんです。信じてください。
ハーモニーとは和音。調和です。つまり調和を得たとき、それから「ことば」が完成するのでは?なんて思いました。リズム、メロディ、ハーモニーを合わせた、ことばという音楽。ことばは世界ですし。はじめにことばありき。
いずれにせよナーダブラフマーって、ばかに出来ない考えなのかもしれない。
音楽は芸術なんかではなく神だよ、といったのはラヴィシャンカールでしたか。忘れましたけど。とりあえずシタールを学びたい。
*1:ハンス・フォン・ビューローはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者です。なんか偉い人っぽいですよ。