青春の血というのものは絶えず燃えているもので、それを外的に散じていくことを揶揄的に「こじらせる」などと言うのではないだろうか。きっと誰しもに経験のあることなので恥じることはないし、そう揶揄って言うもんじゃないとおもう。
音楽にはそういった若気の波動のようなものがモロに出てくる。つまるところ「みんなと一緒の音楽なんて聴きたくない」というアレの感じのヤツである。例にもれず、おれもそうおもっていた。
そういった若気の波動から、大学内でカレッジラジオというものが始り、インディーの音楽をフィーチャーする。そしてそれは「おれってマイナーな音楽知ってるんだぜ」とマウンティングを取る感じにもなっていたんじゃないかしらん、というのはおれの臆断にすぎないが。
しかしそういったインディっぽいものは、とくに大学生の間でブームになる。そして結果、そのインディっぽいものが売れて市場にでていく。R.E.Mの「Lifes Rich Pageant」というアルバムはまさにそのプロセスをたどったものではないだろうか。
これが50万枚売れたらしい。カレッジラジオという若者文化の影響がついに市場に出回ってきたのである。むそん、いわゆるとこの商業音楽にたいして、インディレーベルの音楽というのは、血気盛んな若者たちのハートをキャッチしたのだろう。
当時のインディーシーンは、以下のごときメンツであった。
オレンジ・ジュース
You Can't Hide Your Love Forever
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ヤング・マーブル・ジャイアンツ
アズテック・カメラ
ザ・スミス
ゴー・ゴーズ
リプレイスメンツ
ブラック・フラッグ
ミート・パペッツ
- アーティスト: Meat Puppets
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ダイナソーJr.
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ソニック・ユース
グリーン・リヴァー
ピクシーズ
などである。と北中正和著「ロック史」には書かれている。
いずれにしても、インディレーベルの活躍が、のちのちのオルタナティブと呼ばれる雑多で亡羊とした、つまるところ懐の深いジャンルに繋がっていくのである。